4つの性
人には4つの性があると言われています。
1つは、「生物学的な性」、いわゆる染色体で識別される性別のことです。
2つ目は、「心の性」いわゆる性自認のことで、自分は男性だ、女性だ、もしくはそのどちらでもない、など感覚的なものです。
3つ目は、「表現する性」、これは服装、話し方、ふるまい方などでどのように自分を見せたいか、という部分です。
4つ目は、「みられる性」、これはほかの人から見て、女性的だな、中世的だな、など他者から客観的に評価される性となります。
ここに、恋愛対象としての性も含めると5つとなりますが、すべての方が恋愛感情を抱くというわけではないので割愛させていただきます。
この4つの性において、すべての方が当事者なんです。これは、LGBTsに限らず、誰でも女性的な部分や男性的な部分、中性的な部分を持っているように、誰もが持つ4つの性の要素だと思います。
必ずしも、この4つの性が一致している、というのはまずないと思います。
とりわけ、10代20代の時期は、自分のこの4つの性のバランスに悩んだり、どう表現していこうか、と試行錯誤する時期だと思います。
そんな時に、当事者たちが共有できる場所が、プライドプロジェクトでの居場所づくりで担っていく部分です。
このような多様性によって、「普通」・「普通じゃない」と、個性を枠組みできません。
日本で初めてLGBTのキーワードとして新聞記事が書かれたのが2006年。
当時は、キーワードとして「苦悩」、「ハンディキャップ」などの否定的な表現が目立ちました。
多様性の波に押されて、ここ2-3年で、自治体のパートナーシップ承認の記事が相次ぎ、LGBTsの権利を推進していく肯定的な記事が非常に増えました。
ですが、まだまだ日本の教育体制は男女の2極化した枠組みを子供たちに押し付けてしまう。
その中で、違和感を覚えることさえ許されないような、当てはまらなければ輪に入れないような、
そんな中で多様性を持つことによって苦しんでしまう10代20代がまだまだいるのです。
そんな彼らに居場所を感じて欲しい。そんな場所を作りたい。守りたい。
そのために私たちはこの活動を行っています。